『「自己肯定感低めの人」のための本』内容紹介とレビュー

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(12月4日に更新しました。)

こんにちは、さくらです。

本屋さんをウロウロしていたら、気になるタイトルの本を発見しました。

山根洋士著『「自己肯定感低めの人」のための本』

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私のことかな?

チラリと覗くと、冒頭に『この本に書いてあるのは「自己肯定感を高める方法」ではありません』と書かれていてビックリ!

「自分の心のクセ=メンタルノイズ」に気付くことが大切と著者は述べています。

今回は『「自己肯定感低めの人」のための本』の内容紹介とレビューをまとめていきます。

自己肯定感が低くても悩まなくなる方法

自己肯定感とは? 

著者は8000人以上の悩みを解決してきた心理カウンセラーです。

現在の自己肯定感ブームに著者は警鐘を鳴らしています。

そもそも、自己肯定感というのは「自分はありのままでいいという感覚」のこと。

なので、無理にポジティブにふるまったり、自信を持てるものをむりやり作ろうとする必要はないわけです。

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無理する必要はないんだね。

自己肯定感が低い人は「どうせ自分なんて・・・」と自分責めループに陥りやすく、つらい状態が続いてしまいます。

そこから抜け出すために、性格を変えようと無理してしまうことも。

自己肯定感が低めのままでも、自分責めループから脱却するための方法が「無意識な心のクセ=メンタルノイズ」に気付くことなのです。

悪いのはメンタルノイズ

 

「ダイエットを始めても続かない」「仕事でチャンスをもらったけど、失敗が怖くて上手くできない」

失敗して落ち込んだり、後悔したりはみな経験することです。

しかし、自己肯定感が低い人の場合「私はなにをやっても続かない」「どうせ私は認めてもらえない」など必要以上に自分を責めてしまうわけです。

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私もよく自分を責めてしまいます。

あなたはどうですか?

 「自分なんて・・・」と思ってしまいますが、うまくいかない原因は自分だと思っていませんか?

原因は他にあると著者は述べています。

その原因は、「メンタルノイズ」です。

メンタルノイズとは?

 

うまくいかないのはメンタルノイズのせいと言われてもピンとこないかと思います。

例えば、SNSで他人の投稿を見て、「みんなは充実しているのに、自分はダメだ・・・」と凹んでしまう・・・。

友達に「いいやつと思われたい」から頼みごとを断れない・・・。

こんな時、胸のあたりがザワザワ、もやもやしていませんか?

そんな時はノイズが自分の行動や思考を邪魔してしまっています。

メンタルノイズとはついついやってしまう心のクセのこと。

「自分の心の中には、自分の邪魔をするノイズがある」と認識し、自分とノイズを分けて考えることが大事です。

「なぜかできない」=「実はやりたくない」

 

私は万年ダイエッターなのですが、「痩せたい」と本気で思っているのになぜかダイエットを続けることができません。

そんな「なぜかできないこと」は、心の奥で「実はやりたくない」と思っていることがよくあるそうです。

つまり、自分の考えていることとは逆のノイズが発生しているということ。

確かに「ダイエットが成功して困ることがないか?」「今のままの方がいいことがないか?」と質問をされたら、色々思い浮かびます。

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好きなものを思う存分食べれない、ストレス解消の過食ができないとか色々思い浮かぶな。

頭では「痩せたい」と思っているのに、心には「痩せない方がいい」と思っているノイズがあるということ。

無意識のストップがかかり、「なぜかダイエットが長続きしない」という状態に。

このことに気付かないと、自己肯定感がどんどん低くなってしまう訳です。

実際に、私は「なんでうまくいかないんだろう。自分はダメな奴だ」とよく思いますね。

ノイズが邪魔をしていることを理解できれば、「うまくいかないのはノイズのせい、自分は悪くない」と考えることで、自分自身を責めることから抜け出せます。

メンタルノイズの見つけ方

ノイズに邪魔される人とは?

 

メンタルノイズは誰にでもあります。

そして、なくなることはありません。

なぜなら、経験したことはどんどん潜在意識に放り込まれるからです。

生きていると、だまっていてもノイズは増えるものなんです。

(中略)

でも、世の中には、メンタルノイズに邪魔されず人生を送っているような人がいますよね。

(中略)

念を押しますが、メンタルノイズは誰にでもあります。

でも、ノイズに邪魔される人と邪魔されない人がいます。

 

山根洋士著『「自己肯定感低めの人」のための本』より

 

邪魔される人は「真面目な頑張り屋さん」な人に多いと著者は述べています。

問題にぶち当たった時に目をそらしたり、うまく逃げたりせず、真っ向からぶつかるから。

またルールなどをしっかり守るため「こうあるべきだ」という意識が強く、ノイズの影響を受けやすいのです。

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悩みにも真正面から向き合うから、自責ループに陥りやすいってことだね。

悩んだらノイズのせいにする

 

悩んだ時やうまくいかない時は「ノイズのせいだな」と考えてみることが大切だと著者は述べています。

そうすることで悩んでいる当事者から抜け出せるようになります。

今の自分を認めたり、受け入れたりするには、自分を客観視することが大切です。

第三者目線から見ると、大したことではなかったり、ばかばかしいことだったりすることも少なくないようです。

自分を客観視する、心理学でいうところの「自己認知」「自己認識」ですが、なかなか簡単にはできません。

悩んだらメンタルノイズのせいにして、自分の外に出してしまうイメージを持つと、この自己認知がうまくいくようになります。

「なんでできないんだろう」「自分はダメなんだろう」と悩みの当事者でいるのではなくて、「このノイズのせいだな」「じゃあ、どうしていけばいいんだろう」と自分を客観視できるようになると、解決のスタートラインに立つことができるわけです。

ノイズの見つけ方

 

メンタルノイズのせいにするには、ノイズの存在に気付いたり、具体的なノイズを見つけたりすることが必要です。

14個の代表的な「あるある」なノイズをヒントに、自分に当てはまりそうなものを見つける方法が本では紹介されてます。

14個全部は紹介できないので、6つほど代表的なノイズを紹介します。

①ダメ出しノイズ(自分は重要でないほうがいい)

②ありのままの自分封印ノイズ(自分のままでいないほうがいい)

(中略)

⑥出ない杭ノイズ(達成しないほうがいい)

(中略)

⑨ちゃんとしなきゃノイズ(子どもでないほうがいい)

(中略)

⑪完璧主義ノイズ(完璧でないといけない)

(中略)

⑭どMノイズ(努力しないといけない)

 

山根洋士著『「自己肯定感低めの人」のための本』より 

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あなたにあてはまるものはありますか?

私は①⑨⑪が強くあてはまりました。

自信がない人はダメ出しノイズが邪魔している

 

「人前で話すのが苦手でドキドキしてしまう」

「小さなミスなのに、長々と引きずってしまう」

自分に自信が持てない人に見られるノイズが「ダメ出しノイズ」。

このノイズは子どもの頃にダメ出しを繰り返されて育った人に多く見られるようです。

私も「運動が苦手なんてダメだな」「女の子なのに片付けが出来ないのはダメ」など、否定されることが多かったです。

否定が続くことで、「自分は大切な存在じゃないんだ」と思う心のクセがつきます。

生まれたばかりの頃は「自分はダメ」と思っていません。

つまり、誰かが「あなたはダメ」と教え込んだ訳です。

誰かに押し付けられた「ダメ」を持ち続ける必要はないと著者は述べています。

自分にしてしまうダメ出しは単なる心のクセなだけ。

自分へのダメ出しに気付いたら「またやってた、やめよ」とダメ出しをストップしていきましょう。

そうすることで自分の価値を自分で決めれるようになり、自信を取り戻す第一歩が踏み出せます。

残りの13個のメンタルノイズについても、『「自己肯定感低めの人」のための本』にて詳しく紹介されています。

自分に当てはまるなと思ったら一読をオススメします。

「ノイキャン」エクササイズ

 

ノイズに邪魔されない心の特徴とは以下の通り。

  • 自発的に動ける
  • 自分を客観視できる
  • 切り替え上手

本書ではノイズに邪魔されない心をつくるエクササイズ(「ノイキャン」エクササイズ)が10個紹介されています。

その中の1つ、「STOP(やめること)リスト」を紹介します。 

STOP(やめること)リスト 

 

TODOリストを書いている人がいるかもしれませんが、その逆です。

「もうやめよう」と思うことを毎日ひとつ書いてみる方法です。

TODOリストは、どうしても「やらなきゃいけないこと」が増えていくので、つらくなったりします。

そして、できなかったことが残ると、「私って……」と凹んでしまいます。

だから、やることを減らす方向で考えてみましょう。

「寝る前に勉強する」ではなく「寝る前のスマホをやめる」とか、ですね。 

 

山根洋士著『「自己肯定感低めの人」のための本』より 

 このエクササイズは受け身の心のクセをなくすためのもの。

「やめること」を自分で決めて取り組むことで、徐々に能動的に動けるようになります。

他のノイキャンエクササイズもノイズに邪魔されない心を作るために効果的なエクササイズでした。

何個か試してみましたが、簡単ですぐに取り組めれるエクササイズでした。

日常生活に取り入れていけるエクササイズなので、自己肯定感が低くてつらいという人は試してみてはいかがでしょうか?

まとめ

  • 自己肯定感は「ありのままの自分でいいという感覚」のこと
  • 自分を責めるのをストップして、悪いのはメンタルノイズ(潜在的な心のクセ)のせいにするとよい
  • 何度やっても上手くいかないことはノイズが邪魔していることが多い
  • 「ノイキャン」エクササイズをしていくことで、ノイズに邪魔されない心を作ることができる

今回は『「自己肯定感低めの人」のための本』の内容紹介とレビューをまとめていきましたが、いかがだったでしょうか?

自己肯定感が低くて自分を責めてしまいがちな方にオススメしたい本です。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。